今年は、いろいろありました
気づけばもう年の瀬。
2010年は、激動の一年でした。
公私共に、いままでのルールが通用しなくなる出来事がいくつも起こり、そのたびに戦術の変更を迫られました。そして、自分がいかに戦略なく生きてきたか思い知る一年でもありました。
一方で、たくさんの新しい出会いがあり、そして旧交の大切さも知ることができました。
人との繋がり、そして戦略。
これらがいざというとき、いかに支えになるか。
それを知ったこと、それが2010年に私が世界から得たものです。
お世話になった皆様、ありがとうございました。まだ見ぬ来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
DevLOVE HangarFlight に参加してきました
12/18 の DevLOVE HangarFlight - Winter Sortie - (Togetter) に行ってきました。
年末の総決算?ということで、とっても中身の濃いセッションが詰まっておりました。私が参加してきたのはこちら。
ユーザー系システム子会社での内製化の取り組み
個人的にもっとも興味深かったセッションです。「システムのことを何も知らない、そんなシステム子会社に存在意義があるのか」というおはなしをされていましたが、存在意義を問われているのはむしろ SIer のほうだと感じました。意識の高いユーザ系子会社が増えることで、より厳しい競争にさらされることになるのでしょう。
Pragmatic Excel Technics - モダンなExcel活用の原則と技法
Excel を嫌うのはやめよう、ツールは使いよう、というお話。ロジックとデータを分離する話、DSL で Excel 方眼紙を使いやすく、など濃いお話山盛りでした。質問できなかったのが少し心残りですが、Excel に対する見方が変わりそうな良いお話でした。
Google App Engineの勘所
GAEでシステム構築するときにハマりそうなことの共有。GAEについてはあまりよく知らなかったので、全編ためになるお話でした。「中小や個人が大規模エンタープライズにリーチできるよ」という夢のあるお話が印象的。
ビアバッシュ+LT大会
全部で20本近いLTがありましたが、どれも熱い内容ばかり。DevLOVEの恐怖を思い知ることに・・・僭越ながら、私も1つ(英語の技術文書を読む会のこと)お話させていただきました。ありがとうございました。
英語の技術文書を読む会 を開きました
言いだしっぺとなったので、会場を取って開催させていただきました。参加してくださったみなさん!ほんとうにありがとうございました。
ちなみに開催の動機は、
- 英語が苦手なので技術者としてやばい気がする
- 何か学習のきっかけがほしい
- そして、せっかくなので、実際に読みながら慣れていきたい
- それには読書会が最適ではなかろうか!
ということです。
記念すべき(?)第一回のお題は、Android Developers Guide - User Interface でした。進行は、
- 事前に和訳のたたき台を用意しておく(今回は私が実施しました)
- 1パラグラフずつ読む
- 読んだことを話し合う。意味のわからないところを質問したり、たたき台について突っ込んだり
という感じで行いました。
で、やってみての感想ですが、やはり一人で読むよりも大勢で読んだほうが、ずっと理解が早く、深くなりますね。特に今回は Android エキスパートと英語構文に強い方がいたため、とても助けられました。また、たたき台掲載用 Wiki を用意してくれた方がいたため、事前にたたき台を参加者が把握でき、かつ当日の成果を共有できましたし、積極的に進行をしてくれる方もいたりで、ほんとに自分は場所を用意しただけという…(笑)
また、陰ながら支えてくださった DevLOVE のみなさまにも、多謝を。
こうして少しずつ、我々はまだ見ぬ世界に踏み出していくのですぞ。
DevLOVE Agile Development in Action に参加してきた
11/18 に DevLOVE: Change The Future「Agile Development in Action」 に参加してきました。
詳細はリンク先を見ていただきたいのですが、アジャイル開発の「事例」に関する2つのたいへん興味深い講演を聞くことができる会でした。ちなみにわたし個人のアジャイル経験はたいへん乏しく、
- 10年前に、XP の雑誌記事を頼りにやったペアプログラミング
- つい最近、知らぬ間に体験していた Scrum っぽい開発(3ヶ月ぐらい)
ぐらいしかなく、普段はアジャイルとは程遠い生活を送っています。なので、今回実際にアジャイル開発を体験されている方のお話が聞けるということで、興味しんしんでした。
Youtube で 講演動画が見られるようです。以下、個人的感想です。日がたってしまったので、ちょっと記憶があいまいです。。あとで書き足すかも。
Agile66 〜新人研修でガチでアジャイル〜
66人の新人さんたちにいきなりアジャイルを体験させた、というお話。かじとりは大変だっただろうなぁと思いましたが、期間を重ねるごとに新人さんたちが慣れていくさまが印象的でした。若いうちからアジャイル開発…彼らにまかれた「種」が大きく実ることを願ってやみません。
詳細は、発表者の @daipresents さんの blog を。スライドもあります。
アジャイル開発を始めてみませんか
現実に走るプロジェクトでアジャイルを実践したよ、というレポート。経営層やお客様への説明、メンバーの教育(研修や読書会)、走りだしてからの調整、すべて用意周到に(そして楽しみながら)実践していく…すごく迫力ある現場レポートで、リーダーの @miholovesq さんのアジャイルに対する深い理解を感じました。
IA100読書会に参加してきた
11/16に IA100読書会〜素敵なUIを作るために〜 に参加してきました。(Togetter)
IA100 とは「IA100 ユーザーエクスペリエンスデザインのための情報アーキテクチャ設計」のことで、この本には情報アーキテクチャについての 100 の知見が散りばめられています。よい本なので、4人一組で好きなところを読んでいき、感想を話し合って実際の業務にも生かしましょう、という感じの会です。
一章一章がひとくちサイズで読みやすく、見やすいイラストもあり、おまけに著者の長谷川さんによる熱い解説まで(その場で)いただけて、静かですがかなり充実した読書会でした。主催者のみなさま、ありがとうございました。
以下は、私が座った卓で読んだところと、それに対する個人的メモです。
1. 情報アーキテクチャとは何か
まずは基本をということで。IA とはデータの集まりを「情報」に変える技術。「編集」にも近い。情報をわかりやすく見せることができる人は、情報を把握している人。だから、アーキテクチャ(建築家)と呼んだ。
22. コンテクスチュアル・デザイン
コンテキスト(文脈)に着目したデザイン。ユーザの行動について、10〜20人の関係者にそれぞれ2時間のインタビューを行い把握する。実現は難しそうだが、つぼを押さえて実行すれば「なぜこのUIにしたのか」の根拠を説明するときに使えそう。
41. ユーザーへの提供価値定義
コンセプトをわかりやすく決めておくことの重要性。キャッチコピーを模造紙に書いて貼っておくとか。製作で迷ったら、ここに立ち返る。
55. サイト訪問へのきっかけ
サイトへの入り口はいろいろある。訪問者は、積極的に情報をさがしている人だけではない。ログイン必須かそうでないかでも差がある。
26. ペルソナ法
データから導きだされるユーザ像をもとにしてデザインする手法。さいきん流行っている。現状のデータに基づくのか、将来的にターゲットとしたいユーザをペルソナにするのか? で議論に。ペルソナを作ることで発見されるユーザも居るかも! 実践している人も話をぜひ聞いてみたい。
42. ロードマップ
Webサイトは一度つくって納品すると終わりなことが多い。二次開発などをにらんで一度に全部つくろうとせず、保守やソース管理も考えるとよい。SIでは当たり前の話が改めて強調されていることに新鮮さを感じた。デザイナーさんの感覚を知るためにも重要なところかも。